よく臨床をしているなかで
小児はりをし出してから低身長でひっかからなくなった。
背が伸びたねと声をかけられることが増えました。
みたいなお話をよく聞きます。
本当に小児はりをしていたら身長は伸びるのでしょうか?
について、説明していきたいと思います。
もともとわたしは皆さんと同じように「寝る子は育つ」って思っていました。
子どもの頃から私自身もそう言われてきたし、決定的にそう信じたのは、バレー部の背の高い子たちをみていると、信じられないくらいめちゃくちゃ寝るんですね。
やっぱり背の大きい子はこれだけ寝れるから大きくなってるんだろうな。
背を伸ばしたかった高校生の私は、それを確信しました。
では、寝る子は育つ=これは本当なんでしょうか?
大前提として、身長は遺伝が8割なんだそうです。
でも親が大きい割には子どもの背が伸びなかったりする人もいます。
そのほかの2割の部分についてみていきましょう。
身長は成長ホルモン、GHが働くことで、骨の成長を促すといわれています。
このGHが多く分泌されるのが、眠りはじめの深いノンレム睡眠のときだそうです。
熟睡しているときにGHか一番多く分泌されるんです。
なので、睡眠時間「量」も大事なんですが、睡眠の「質」がめちゃくちゃ大事になってくるんです。
お家で取り組む
・入浴や食事は就寝2時間前までに
・睡眠前のタブレットやテレビの刺激を避ける
・寝室の環境を整える
は大切なことですが、小児はりをすることで寝つきがよくなったり夜間覚醒が減ったり、子どもたちがぐっすり眠ることをお手伝いすることができます。
あともうひとつ、東洋医学的な視点でも説明したいと思います。
まずはさっきもお話した睡眠です。
「夜泣きには小児はり」と言われているように、子どもの睡眠に鍼灸はいいです。
寝つきが良くなったり、睡眠の質を上げることができるので、成長ホルモンにも影響します。
次に栄養面です。
からだを大きくしていくには栄養が必要になりますが、食べられないとか、食べているけれどうまく消化吸収できていなかったりします。
子どもってすぐにお腹の調子が悪くなりますよね。あれは、子どもの胃腸がまだまだ未熟な証拠。
鍼灸で胃腸をしっかりとさせていき、食べたり、食べたものの消化吸収をよくするようにしていきます。
あとひとつ。
成長を邪魔する要因を取り除く。です。
芽が出た植物がスクスクと育つように、子どもたちも上に上にとスクスク育ちます。
そんなときに、それを邪魔する原因があるとうまく成長できませんよね。
からだの中に成長を阻害するものがないかをみながら、スクスクと成長できるように整えていきます。
こんな感じで、小児はりは子どもの背にも関係してくるんです。
低身長だったり、スポーツをやっているからからだを大きくしたい人も。
身長だけはあとからどうすることもできないから、気になったら早めに取り組んでくださいね!